【テンプレ付き】出張報告書の書き方を解説!研修の場合や所感の例文などご紹介
出張から戻ってきたら会社へ提出する義務のある出張報告書。書く手順やポイントなどが分からず、時間がかかり苦労する方も多いでしょう。今回は、出張報告書の書き方をテンプレートとともに詳しく解説します。あわせて研修に行った場合や所感の例文などもご紹介するのでぜひご参考にしてください。
出張報告書とは
出張者が出張先で行った業務の内容や目的の達成、成果を社内で把握するために作成するものです。課題を意識して業務にあたったかどうかも証明でき、また報告書を通して今後同じ出張先に行く従業員にも情報を共有することができます。
また、報告書の作成には出張者が業務を振り返るという目的もあり、うまくいった点や至らなかった点などを明確にすることで、次回の出張時に活かせることも期待できます。
出張報告書は何で作成する?
一般的にはwordで作成することが多いですが、出張旅費報告を兼ねる場合、計算式が入っているExcel形式のもので作成することもあります。それぞれの会社によって異なるので、ルールを必ず確認し作成していきましょう。
すでに項目の枠が設定されているフォーマットが用意されている場合は、項目に沿って記入していけばOKです。
出張報告書のテンプレ―ト(word)
ここでは、一般的な構成についてご紹介します。記載すべき項目をおさえてあるので、ぜひお役立てください。
○○専務殿
○○営業本部第二営業部部長殿
○○食品一課課長殿
20〇〇年〇月〇日
第二営業部 食品一課
鈴木 一郎(印)
出張報告書
下記の通り〇年〇月○日~○日の〇日間、業務にて出張致しましたのでご報告いたします。
記
出張目的(概要)
・新製品『○○クッキー』発売にあたり、顧客△△ストア様の北九州エリア店舗へ販促活動のため
・△△ストア様北九州エリア店舗の会議にオブザーバーとして参加するため
出張先
・△△ストア福岡本店 様
・△△ストア久留米店 様
・△△ストア佐賀店 様
・△△ストア長崎店 様
・△△ストア熊本店 様
・△△ストア大分店 様
日程
〇月○日 10:00~18:00 | 〇月○日 10:00~18:00 ・△△ストア福岡本店様にて『○○cookie』販促プレゼンテーション ・△△ストア久留米店様にて『○○cookie』販促プレゼンテーション ・△△ストア佐賀店様にて『○○cookie』販促プレゼンテーション ・長崎県へ移動 |
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〇月○日 10:00~18:00 | △△ストア長崎店様にて『○○cookie』販促プレゼンテーション 熊本県へ移動△△ストア熊本店にて『○○cookie』販促プレゼンテーション 「アパホテル熊本桜町バスターミナル南」へ宿泊 |
〇月○日 10:00~18:00 | ・大分県へ移動 △△ストア大分店様にて『○○cookie』販促プレゼンテーション ・福岡県へ移動 ・△△ストア北九州エリア店舗会議にオブザーバーとして参加 ・福岡県より帰社 |
成果:
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所感:
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以上
【項目別】出張報告書の書き方のポイント
出張報告書は、ポイントをおさえてシンプルにまとめることが大切です。それぞれ8つの項目別に沿って解説していきます。
1:提出先
出張報告書を提出する上長の名前は、全員分記載します。出張報告書に限ったことではありませんが、社内の報告書は複数の上長が確認することが多いので、役職が高い人から順に記載ようにしましょう。また、作成する報告書はどこまであがるのか必ず直属の上司に確認してから作成すると安心です。
2:提出日、所属、氏名、印
出張報告書はビジネス書類の一種なので、基本項目はしっかりとおさえる必要があります。提出日は年号、西暦のどちらで作成するのかを事前に確認し、社内で統一するようにしましょう。所属は略さず正式名称で記載し、氏名は同行者全員を記載する場合もあります。
また、印鑑が必要な場合もあるので、忘れないように注意しましょう。
3:タイトルと「記書き」
「出張報告書」のタイトル(中央)の一行下に「記」と、報告書の最後は右下に「以上」と記載します。この「記」で始まり「以上」で終わる書き方は「記書き」といい、ビジネス文書では一般的な書き方です。
「記書き」の場合、「記」の文字のすぐ上の行には、「下記の通りご報告します」と記載し、これは「記」と「以上」の間に読むべきものが簡潔にまとめられています、という意味を表します。
4:出張目的(概要)
出張の目的や概要を簡潔に、どのような出張だったのかを誰が見ても分かるように記載します。箇条書きなどでシンプルにまとめると伝わりやすいです。目的を書く場合は、「~のため」で文末をしめます。あくまでも概要なので、ここで詳細に書く必要はなく、全体像が掴める程度にとどめておきましょう。
5:出張先
出張先を箇条書きにし、複数ある場合は全て記載します。展示会、セミナー、学会、研修などの名称、訪問先の会社名などすべて略さずに正式名称で記載しましょう。また、出張先が企業の場合、店舗名、部署、担当者なども具体的に記しておけば分かりやすいです。
6:日程(スケジュール)
日付、時間と行動がわかる日程表をおおまかに記載します。行動は、箇条書きで簡潔に記載すると伝わりやすいでしょう。短期出張なら時間単位でまとめ、長期出張なら1日ごとにおおまかのスケジュールがわかるようにします。
また、交通費や宿泊費など経費の計算が必要な場合は、Excelの表を挿入する、または別途資料として添付するなど工夫しましょう。
7:成果
「目的」の項目に記入した内容に対応する成果を記載します。日付や数字を入れると具体的な内容としてアピールできます。たとえば、「○○個の納品を確約」「〇月○日にご回答いただく旨、お約束いただいた」などの内容だと成果が伝わりやすいです。
文字数が少ない場合は、成果に至った理由など補足を簡単に付け加えるのもひとつの手です。その際、成果の内容は正直に記載しましょう。
8:所感
出張での気づき、新たに得た知見、状況の分析などを簡潔に記載します。ただ事実を並べる、感想で終わるような内容は避け、社内で共有するべき情報を伝えるように意識しましょう。出張で得たものを今後どのように活用していくかを述べながら仕上げます。また、記書きの場合は最後の「以上」を記載することを忘れないようにしましょう。
【状況別】出張報告書の「所感」例文
「所感」は、「成果」とともに上長がしっかり読む項目で、特に「所感」には報告者の仕事に対する姿勢も現れるので重要です。「成果」は変えられませんが、「所感」で好印象を与えることもできます。
ここでは、状況別の例文をご紹介します。
出張報告書の「所感」例文1:研修への参加
今回参加した新人研修では、業務を行う中での必要な基本の知識を学ぶことができた。特に、ビジネスマナーや営業業務の知識について丁寧な指導を受け、より理解を深められた。
挨拶や服装が与える印象など第一印象の重要性を認識し、また実践を通して挨拶や名刺交換が学べ、とても勉強になった。
一日も早く一人前の営業マンになれるよう励み、今後の業務では研修で教わったことを活かしていきたい。
研修に関してはただの感想で終わらないように注意が必要です。学びや気づきから、今後それをどう活かしていくかという内容を必ず入れ、最後に締めくくると好印象を与えやすいでしょう。
出張報告書の「所感」例文2:展示会への参加
集客ができているブースは、説明員が積極的に呼び込みを行っている、ブースのレイアウトが開放的、製品のキャッチコピーが明確などといった特徴があった。
ブースのレイアウトと呼び込みの工夫に関しては、当社でも参考になりそうだと感じた。
なお、配布されていたノベルティは受け取らない参加者も多く、当社が同様のイベントを行う際には注力する必要はなさそうだと考えられる。
展示会はどのような目的意識を持って参加し、その結果何を得られたかを記載することが重要です。自社にとって何を取り入れるべきか、取り入れるための課題などを中心にまとめるとよいでしょう。
出張報告書の「所感」例文3:現場での商談
事前に書面にて製品の特徴をお送りしておいたが、業務多忙につきご確認頂いていない担当者様が多かった。展開場所についても書面で確認した内容と実際のイメージが異なることも多く、再提案を必要とした店舗様もあった。直接現場でご担当者様とコミュニケーションを取ることの重要性を痛感した。
今後も、このような機会を増やすとともにIICTも活用しオンライン会議や現場視察を行い、現場の実情に沿ったご提案をすることで成約につなげたい。
実際の現場を見て感じたことや得たことを記載します。今後どうしていけば結果が出せるか、また今後やるべきことで締めくくると上長に積極的な姿勢が伝わりやすいでしょう。
出張報告書を早く正確に書くためのポイント
出張から帰ってきた後は、通常の業務もあるので、書類作成に時間がかけられないという方も多いことでしょう。出張報告書を早く正確に記載するポイントは主に3つです。それぞれ詳しく解説していきます。
- 出張前に書けるところは書いておく
- 出張中にメモをとっておく
- 出張から戻ったら最初にやる仕事にしておく
出張前に書けるところは書いておく
成果や所感以外は、出張前にほぼ記載することが可能です。日程は、変更があることを考慮して大まかに記載して保存しておくとよいでしょう。また、出張後はバタバタと忙しいこともあるので、出張の移動中など隙間時間を利用して記載しておくと後がスムーズです。
出張中にメモをとっておく
出張中に内容を集めてメモしておくことで、作成に最も時間がかかる場所である成果や所感を記載する際に役立ちます。長期の出張になると1~2日目の件は忘れがちになるので、案件を1つ終えるごとに簡単にメモしておくとよいでしょう。特に、数字は必ずメモし、まとめておくことが大切です。
出張から戻ったら最初にやる仕事にしておく
出張から戻ると普段の業務が溜まっているのが実情です。急いでそれらを片付けているうちに、出張報告書の作成が後回しになるケースが多い傾向にあります。また、後回しにすると日が経つごとに内容も忘れがちに。最初に終わらせる仕事として1番に手を付けることを心がけましょう。
出張報告書を提出する際の注意点
出張報告書を提出する際の注意点として、下記のように3つのポイントに絞って詳しく解説していきます。
- A5用紙1枚に収める
- 提出前に必ず最終確認する
- 提出期限は厳守する
A5用紙1枚に収める
報告書は、読み手のことを考えて簡潔に記載することが大切です。成果、所感については長文を書けば評価されるというわけではありません。基本的には、A5用紙1枚に収めるつもりで作成するとよいでしょう。日程の部分が長くなる場合は、省ける部分は省くなどフォーマット内での工夫が必要です。
提出前に必ず最終確認する
出張報告書が完成したら、必ず最終確認をしましょう。印刷した報告書を提出するときは、プリントアウト前と後に二度確認することが大事です。記入項目に漏れがないか、誤字脱字はないか、固有名詞が間違っていないか、特に提出先の部署名、人名は念入りに確認します。また、全体的な読みやすさ、文字のバランスも確認しましょう。
提出期限は厳守する
どんなに立派な出張報告書であっても提出期限が守れていないと評価が落ち、仕事の期日が守れない人と見なされてしまいます。期限が特に明言されていない事も多いですが、必ず上長に確認しましょう。「なるべく早く」と言われたら、出張から帰社した翌日には提出できると好印象です。
出張時はアパホテルへご予約を!おすすめポイントをご紹介
出張報告書の書き方が確認できたら、そのほかの出張準備に取り掛かりましょう。ホテルの予約を自分でする場合は、アパホテルがおすすめです。駅近で好立地、客室全室には無料Wi-Fi完備(次世代規格Wi―Fi6も順次導入)、お得な料金で泊まれる連泊プランなど、出張者にとって嬉しいメリットが多くあります。大浴場やマッサージなどを完備しているアパホテルもありますので、疲れが溜まりやすい出張中もゆっくりお過ごしください。
出張報告書をスムーズに作成しよう
出張報告書の書き方の解説、研修に行った場合や所感の例文などもあわせてご紹介しました。記載する項目やそれぞれのポイントをおさえれば、スムーズに作成できるでしょう。ここで紹介したテンプレートや例文を上手に活用し、誰が読んでもわかりやすい報告書作りにぜひお役立てください。