出張中のタクシー代は経費精算できる？

出張中に利用したタクシー代は、経費精算の申請は可能です。その場合の勘定科目は、「旅費交通費」または「交際費」が該当します。

出張中の移動は、一般的には公共交通機関の使用を推奨していますが、悪天候や交通状況などによってタクシーに乗らざるを得ないケースも多く、その場合はタクシーの利用が認められます。ただし、会社ごとに認められる条件は異なるため、出張前に必ず旅費交通規程を確認しましょう。

【出張中のタクシー代の勘定科目】

出張中にタクシー利用が認められる理由・場面

出張中にタクシー利用が認められる理由や場面には、どんなものがあるのでしょうか。ここでは以下の4つの理由や場面に対し、それぞれ詳しく解説します。

出張中のタクシー代を経費申請するときに必要な書類

出張中のタクシー代を経費申請するときは、必要書類を準備しましょう。ここでは、主に2種類の書類について詳しく解説します。

【タクシー代の経費申請に必要な書類】

まず、タクシー代を経費申請する場合は、領収書（レシート）の原本が必要です。税法では、領収書（レシート）なしでも交通費を申請できますが、不正につながる可能性もあるため、社内ルールとして領収書の提出を義務付けている会社が多いです。もし領収書（レシート）を紛失した場合は、会社の経理担当に相談しましょう。（出典：国税庁仕入税額控除をするための帳簿及び請求書等の保存」）

次に、会社によってはタクシーを使った理由を記す「理由書」の提出が必要な場合があります。「徒歩では１時間かかるため」「2箱のダンボールがあり、運ぶのが困難なため」など、わかりやすく理由を書きます。理由書の有無は、事前に経理担当に確認しましょう。

インボイス制度によりタクシー代の経費精算は変わった？

インボイス制度により、タクシー代の経費精算方法に変更がありました。インボイス制度とは、簡単にいうと「事業者の方が消費税を正確に納めるために必要な制度」で、2023年10月から開始しています。インボイス登録をしたタクシー会社にインボイス（適格請求書）を交付してもらい、それを用いて仕入税額控除の計算を行います。

個人タクシーでインボイス登録していない場合は、インボイスの交付を受けられません。乗車の際には、インボイス登録をしているか確認しましょう。以下で、よくある質問を詳しく解説します。

出典：国税庁「インボイス制度とは」

出典：国税庁「No.6496 仕入税額控除をするための帳簿及び請求書等の保存」

インボイス制度開始後、消費税の仕入税額控除を受けるためには「インボイス（適格請求書）」と「帳簿の記載」の両方が必要です。しかし、「出張旅費特例」により3万円未満の交通費なら帳簿の記載は不要で、領収書を取得・保存していなくても仕入税額控除を受けられます。その場合、帳簿には「出張旅費等特例」と記入し、そのほかタクシーに乗車した日、タクシー会社名、取引内容として「タクシー代」を記載すればOKです。

ただし、交通費を会社名義のレジットカードで支払った場合、出張旅費特例は例外となるため注意しましょう。出張者には交通費は現金で支払うようあらかじめ伝えておき、経費精算をスムーズに進めると安心です。

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