青森県青森市で8月2日から7日にかけて開催されるお祭り。明かりを灯した巨大な灯籠（ねぶた）を乗せた山車に続き、跳人（ハネト）と呼ばれる踊り子たちが「ラッセラー、ラッセラー」と掛け声を上げながら踊り歩く姿は圧巻です。その起源は奈良時代の七夕祭りまで遡ると言われており、地元の方にも多く愛されています。
全国・世界各地から毎年延べ200万人以上の観光客が訪れ、1980年に国の重要無形文化財に指定されています。

青森県八戸市で毎年7月31日から8月4日にかけて行われる神社神道の祭礼。一番の見どころは、龗（おがみ）神社・長者山新羅神社・神明宮の三神社が合同で行う神輿行列と、神話や歌舞伎などを題材にした高さ10m、幅8mにもなる27台の山車。夜にはライトップされた山車が、幻想的な雰囲気を醸し出します。
約300年の歴史と伝統を誇り、国の重要無形文化財に指定されています。また、2016年にはユネスコ無形文化遺産「山・鉾・屋台行事」に登録されました。

山形県山形市で毎年8月5日～7日に開催され、100万人の観客を集めるお祭り。「ヤッショ、マカショ」の掛け声と勇壮な花笠太皷を伴奏に、約1万4千人の踊り手が市内の目抜き通りを華やかに行進します。
県花である紅花の花飾りがついた「花笠」は踊り手たちの必需品。艶やかな浴衣姿の大集団が一斉に踊ると、花笠がダイナミックにうねり、威勢の良い掛け声と軽やかな鈴の音が街に響き渡ります。

宮城県仙台市で旧暦の七夕である毎年8月6日から8日まで開催されるお祭り。江戸時代から続く伝統的なお祭りは、仙台藩祖・伊達政宗公が婦女子の文化向上を奨励するために始めたのが由来とされています。東北三大夏祭りの一つにも数えられ、例年約200万人以上の観光客が訪れます。
仙台市内の商店街を埋め尽くす約3,000本の色鮮やかな笹飾りは圧巻。豪華なものから素朴なものまで、さまざまな趣向を凝らした笹飾りを見ることができます。

富山県富山市八尾町で、毎年9月1日から3日にかけて行われる民謡行事。江戸時代から300年以上続いているとされ、毎年20万人以上の観光客が訪れます。
町中の各地区で三味線と胡弓、太鼓の音色と味わいのある唄にあわせて、踊り手たちが情緒豊かに踊りながら歩くさまは壮観。格子戸の民家や土蔵など昔の面影を残す街並みに、数千のぼんぼりが並ぶ風景も幻想的です。地区ごとに着物や踊り方などさまざまな特色があり、見比べる楽しさも。

京都府京都市東山区の八坂神社の祭礼で、貞観年間より続く京都の夏の風物詩。7月1日から31日まで、およそ一ヶ月祭事が行われます。なかでも7月17日と24日に行われる八坂神社の神輿渡御と34基の山鉾巡行が見どころ。コンコンチキチン、コンチキチンと祇園囃子が夏空に響きます。
美しい刺繍や舶来の織物など山や鉾の懸装品と呼ばれる装飾品も見事。「京都祇園祭の山鉾行事」はユネスコ無形文化遺産にも登録されています。

創建から1200年以上の歴史を持つ清水寺。国宝や多くの重要文化財を有する格式高いお寺で、日本国内外から多くの人が訪れます。春と夏と秋に実施される夜間特別拝観はライトアップされた境内を体験できるとあって人気。
昼間の観光客でにぎやかな雰囲気とはまた異なった厳かで優美な清水寺を体験できます。夏の期間中は、本堂の内々陣の特別拝観も可能です。春や秋は夜桜や紅葉の幻想的な姿に酔いしれることができるでしょう。

京都府京都市左京区にある如意ケ嶽などで、毎年8月16日に行われる伝統行事。5つの山に文字や図形を炎で描き、お盆の精霊を送ります。5つの送り火はすべて京都市登録無形民俗文化財。
炎で描かれた「大」、「妙法」の文字や鳥居形、船形などが次々に浮かび上がります。点火時間は各山とも約30分間。送り火に使う点火資材に無病息災を記された護摩木を使い、護摩木が焚かれることでその病が癒えるという信仰もあります。5つの火が全て見える場所は限られていますが、京都駅ビル空中経路・大空広場が5つすべてを鑑賞できる場所として開放されています（入場は抽選による当選者のみ）。

平安遷都1100年を記念して1895年に始まった平安神宮の大祭。明治維新時代から平安京の造営された延歴時代まで約2000人の市民が時代時代のスタイルに扮し、京都のまちを練り歩く時代風俗行列が見どころです。
都の1000年を2時間かけて振り返り、衣装やヘアスタイル、祭具など時代による変化を正確に復元しています。同じ平安時代の女性でも、清少納言は十二単、紫式部は小袿など、細部まで忠実に再現していますのでぜひ細かく見学してみてください。

春日大社境内飛火野（慰霊祭・演奏会会場）、高円山（点火場所）で執り行われる慰霊祭。戦没者慰霊を目的として1960年に始まりました。現在は災害などで亡くなった方々も含めて慰霊を行うとともに世界平和を祈る行事として毎年8月15日に催されています。
高円山に炎で描く「大」の文字は平城宮跡や奈良公園の浮見堂など、奈良市内のさまざまな場所からも見ることができます。

阿波国（現在の徳島県）を発祥とする盆踊り。日本三大盆踊りの一つであり、日本の伝統芸能です。三味線、太皷、鉦鼓、篠笛などの伴奏にのって、踊り手の集団が踊り歩きます。阿波踊りには、はっぴ姿やはんてん姿でダイナミックに踊る「男踊り」と、浴衣に網笠をかぶり、上品に踊る「女踊り」があります。
また「踊らにゃそんそん」という有名な言葉がある通り、飛び入りで参加できる場所が設けられているのも特徴的。阿波踊りを鑑賞できる演舞場には有料の場所と無料の場所があるので注意が必要です。

博多の総鎮守である櫛田神社に、山笠と呼ばれる人形を飾った神輿を奉納する神事です。770余年の伝統を誇り、国の重要無形文化財に指定されています。飾り立てられる山笠「飾り山」と男衆が担いで走る「舁き山」に分かれているのが特徴的。期間中は絢爛豪華な飾り山が市内10数か所に立ち並び300万人もの観客を魅了します。
見どころは祭りの最終日に行われる「追い山」。舁き手と呼ばれる男衆が櫛田神社から舁き山を担ぎ、博多の街を「オイッサ、オイッサ」と全速で走ります。

博多祇園山笠、小倉祇園太鼓とともに福岡県の夏の三大祭りと称され、国の重要無形文化財に指定されています。また平成28年にはユネスコ無形文化遺産にも登録されています。飛幡八幡宮、恵美須神社、中原八幡宮、菅原神社からそれぞれ4基の大山笠が、12本の大織を立て練り歩きます。
夜になると大織などの装飾を取り払い、12段・309個の提灯を重ねた光のピラミッドに姿を変えます。「ヨイトサ、ヨイトサ」の掛け声とともに山笠が進む姿は圧巻です。

本島中部の沖縄市で3日間かけて行われる一大イベント。エイサーとは旧盆の夜に地域内を踊りながら練り歩く沖縄の伝統芸能です。各地域によって異なる「型」が地域の青年会によって守られています。エイサー祭りではそれぞれの地域の型による、勇壮な太鼓の音や青年たちのレベルの高い演舞を一度に堪能できます。
また中日と最終日のエイサー演舞終了後には、観客と一体となるカチャーシータイムや夜空を彩るレーザーショーが行われ、フィナーレでは花火が打ちあがります。